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注目!赤ちゃんへ無料でプレゼント。ウッドスタート&ブックスタート

木曽馬のおもちゃ

ウッドスタートの木のおもちゃの贈り物「木曽馬のプル&プッシュトイ」

 

ウッドスタートやブックスタートという活動をご存知でしょうか?
自治体や企業から、赤ちゃんとママに木製のおもちゃの贈り物をもらえるのがウッドスタート。ブックスタートでは絵本をプレゼントしてもらえます。
いつ、どのようにしてもらえるのか、どの自治体が活動を行なっているのかなど、みなさんが知りたい情報をまとめました。ぜひ参考にしてみてくださいね。

赤ちゃんへの贈り物。ウッドスタートとブックスタート

ウッドスタートとは?

ウッドスタートとは、地域の木材を活用した子育て・子育て環境を整備して、子どもから大人まですべての人たちが、木の温もりを感じながら楽しく豊かに暮らすための取り組みのこと。ウッドスタートを始める企業や自治体、幼保育園がウッドスタート宣言というものを行って、木育に関する事業を展開します。
その中の一環として行われるのが、新生児への誕生祝品事業。東京おもちゃ美術館が主体となって進めているプロジェクトで、これが、赤ちゃんへ「木のおもちゃ」をプレゼントするというものです。

ブックスタートとは?

ブックスタートとは、赤ちゃんに「絵本」と、絵本を開く楽しい「体験」をプレゼントする活動です。ブックスタート事業を行っている自治体がその地域に住んでいる0歳児に絵本をプレゼントします。

赤ちゃんと木のふれあい、ウッドスタート

木曽馬のおもちゃで遊ぶ赤ちゃん

木曽馬のおもちゃで遊ぶ赤ちゃん

木育の始まり。ウッドスタートから赤ちゃんへ木のおもちゃの贈り物

ウッドスタートでは、ウッドスタート宣言をした自治体や企業が、その地域や企業の従業員の家庭に生まれた赤ちゃんに、木のおもちゃをプレゼントしてくれます。

これは、赤ちゃんにとって木育の始まりです。そもそも、木育とは、木が好きな人を育てること。暮らしに木製品を取り入れることや、木を好きになり大切にすることで環境を守るということ、木を使ったモノづくりの文化を伝えることなどが木育の目指すところです。

ウッドスタートで贈っている木のおもちゃは、地域の木を使って地域の職人さんが作るもの。素敵な木のおもちゃをもらえるのですから、赤ちゃんだけでなくママにとっても嬉しいですよね。

木のおもちゃをプレゼントする目的は?

木のおもちゃのプレゼントの目的は、「木育」を広めること。
木と触れ合う木育は、子どもの心を豊かにすると考えられています。特に、木のおもちゃは五感に働きかけて感性豊かな心の発達を促しますが、五感は乳幼児期がピークなのだとか。

赤ちゃんは、目で見て、手で触って、音を聞いてというだけでなく、口に入れたり匂いを嗅いだりしますよね。赤ちゃんのこのような五感を使った「遊び」には木の素材がぴったりなのです。

また、木の素材が持つあたたかみや柔らかな触り心地は、子どもだけでなく親にとっても癒しの効果があります。さらに、小さいころから木のおもちゃに触れることは木の良さを知るきっかけにもなります。

まずは身近なところから木を暮らしに取り入れていってもらいたいという願いから、ウッドスタートでは赤ちゃんに木のおもちゃをプレゼントしています。

木育についてもっと詳しく知りたい方はこちらの記事がおすすめです。

木曽馬のおもちゃ

パパママのための木育講座。「木育」を広める活動をしているTree to Greenに聞いてみた

ファーストトイとして。地元の木のおもちゃをプレゼント

お椀&スプーン

木曽町でプレゼントしている「木曽義仲のお椀&スプーン」

では、実際にどのようなおもちゃをプレゼントしているのでしょうか?
長野県木曽町と大桑村で赤ちゃんへ木のおもちゃの贈り物を企画開発&制作しているTree to Greenの小瀬木さんにお話を伺いました。

木曽町では「木曽馬のプル&プッシュトイ」と「木曽義仲のお椀&スプーン」を、大桑村では「木曽ヒノキを奏でる積み木」と「ヒノキを奏でるラトル」を、新生児にプレゼントしています。これらのおもちゃをデザインしているのがTree to Green。木曽町の木のおもちゃの製作はTree to Green、大桑村の木のおもちゃの製作は小瀬木木工所が手掛けています。監修は東京おもちゃ美術館が担当しています。

―どのおもちゃもすごく丁寧に作られている印象ですね。

全て地域の木を使って、地域の職人が作っています。大桑町の木の積み木とラトルは木曽のヒノキを使用し、木曽町の方は木曽馬のおもちゃが木曽のヒノキ、お椀は木曽のヒノキとホオを張り合わせ、スプーンには木曽のケヤキを使っています。制作にはかなり手がかかっていますね。

―このようなおもちゃや食器をもらえるのはとても嬉しいと思います。

自然由来のおもちゃは嬉しいですよね。地域の職人が丁寧に作っているので安心ですし。赤ちゃんにも手触りの良さは感じてもらえているのではないかと思っていますが、お母さんたちのほうが喜んでくれているかもしれませんね。

―デザインをするときに大切にしていることはありますか?

ウッドスタートの木のおもちゃは、地域の特徴を出すのが最大のポイントです。そのため、おもちゃのデザインや使用する木は地域によって異なります。
例えば、木曽町で有名なのは木曽馬や木曽義仲。木曽馬のおもちゃは木曽馬が山の中で木材を運ぶ姿をモチーフにして、くつわを実際の木曽馬と同じ巻き方にするなど細部にまでこだわって作っています。離乳食用の食器は木曽義仲の二つ引き紋がモチーフです。

一方、大桑村は「ヒノキを奏でる里づくり事業」というものを行っているので、ラトルのように音の出るおもちゃを制作しています。

その他に大切にしているのは、持った時のサイズ感などです。このあたりは東京おもちゃ美術館が監修を行っています。
あと、安全性にはこだわっていますね。塗料を使う際も、赤ちゃんが口に入れることを考え、天然由来の安全なものを使用しています。

―ウッドスタートの木のおもちゃは、地域の木を使って、地域の職人が作ることが大切だとわかりましたが、都心など地域の木がない場所もありますよね。

そのような場合は、関係のある地域の木を使って制作します。例えば、新宿区もウッドスタート宣言を行っていますが、プレゼントする木のおもちゃを制作しているのは、友好都市である長野県伊那市です。

企業がウッドスタート宣言をした場合は、ゆかりのある地域やウッドスタート宣言している自治体で作られたおもちゃを、その企業の従業員の家庭に生まれる子どもたちにプレゼントします。

ウッドスタートという活動を通して、さまざまな自治体や企業がつながりながら木育を進めていけるのです。

つながることで木育に関する産業が活性化する。このような経済効果があるということも、ウッドスタートの大きな目的であり効果であると思います。

―ウッドスタートは木のおもちゃをプレゼントするだけではないんですね。

はい。ウッドスタートを始めると最初に行うことになっているのが、赤ちゃんへ木のおもちゃをプレゼントすることなんです。他には、木育について学ぶ研修を行ったり、木質の空間を作ったり、木のおもちゃに触れて遊べるイベントを開催したりなど、木育が広がっていくようなさまざまな活動を行います。

ラトル

大桑村でプレゼントした「ヒノキを奏でるラトル」

ウッドスタート実施自治体

現在、東京都新宿区、神奈川県小田原市など40を超える自治体がウッドスタート宣言を行っています。いずれは100の自治体まで増やしたいとのことです。

北海道

北海道雨竜町

東北

秋田県由利本荘市
福島県飯館村、国見町

関東

東京都新宿区、檜原村
埼玉県秩父市、ときがわ町
神奈川県小田原市
千葉県山武市
群馬県上野村、みなかみ町

中部

長野県塩尻市、大桑村、木曽町、信濃町
岐阜県大野町、美濃市

北陸

富山県氷見市

近畿

奈良県吉野町
滋賀県

中国

岡山県西粟倉村
広島県府中市
島根県邑南町
鳥取県智頭町
山口県長門市

四国

愛媛県久万高原町、西予市
徳島県那賀町
高知県越知町

九州・沖縄

熊本県小国町、津奈木町、五木村
宮崎県日南市、綾町
沖縄県国頭村
※2017年12月末時点での情報による

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