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2017/08/23

江戸時代の知恵から学ぶ、木綿のリサイクル術

着物の裾
日々の暮らしの中で、エコという言葉を頻繁に耳にするようになりました。みなさんはどんなエコ活動をしていますか?

エコ活動というと、「省エネ」「リサイクル」が浮かんできます。省エネ、リサイクルは、日本では昔から、ごく自然に生活の一部になっていました。

時代をさかのぼり、時は江戸時代。18世紀の江戸の町は世界でも有数の人口を誇る大都市でした。そして、今よりもずっと少ないものの中で生活をしていました。

そのため、江戸の人々には「ものを大切に、最後まで使う」という精神が自然に根付いています。ひとつのものを複数の用途に活用したり、必要な分だけを必要な時に購入したり、使い捨て文化が当たり前になってしまった現代で、お手本にしたい部分がたくさんあリます。

スローライフやエコライフなど、生活スタイルを見直そうという動きが出ている今だからこそ、お手本にしたい江戸時代の人々の知恵や生活をご紹介します。

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創意工夫されたおさがり文化

ハギレでできたお手玉
いろいろな商いが並んでにぎわう、日本橋でのお話です。

江戸幕府は贅沢禁止令などで町人の生活を制限していたこともあり、木綿は江戸の庶民の着物として主流でした。町人たちは、新しい着物を新調することは滅多にありません。今ある着物を綺麗に洗濯し、古着や古道具を商いとする古手屋(古着や古道具を売買するお店)に持っていって買い取りをしてもらいます。そこに少しだけお金を足して、仕立て直された別の着物を購入します。
着物は縫い目を解けば、また布に戻ります。それを染め直し、仕立て直して再度、商品として店先に並べられます。

古手屋の軒先から一人の女性が出てきました。この女性はお千代さんといって日本橋に住む大工、平六の妻です。
小さな赤子を背負い、幼い女の子の手をとりながら、風呂敷包を手に持ち、にぎわう町人たちの間をうまくかわしながら、長屋まで帰ってきました。玄関を開けて部屋に入り、赤子を畳の上に寝かせます。

お千代さんはタンスから着物を出して広げました。見ると、ところどころ擦り切れています。裁縫道具を取り出し、チクチクと縫い物を始めました。大人用の着物を幼い女の子用の着物に仕立て直しているのです。

幼い女の子の着物は、今度は巾着や風呂敷、赤子のオムツや前かけに変わります。端切れが出たら、子どもをあやすおもちゃへ変わります。

しばらくすると、寝ていた赤子が泣き始めました。どうやらオムツが濡れているようです。まだ幼い女の子が着物のお古でできたオムツを持ってきます。お千代さんは慣れた手付きで、ささっとオムツを交換します。

汚れたオムツは井戸の端に置かれた木製の浅い桶で洗濯をして竹竿に干しました。

完全なリサイクル

土間のかまど
こうして、木綿の着物は幾度となく別のものに生まれ変わります。オムツの次には雑巾になり、ボロボロになったら、今度はかまどへ放り込み、煮炊きするための燃料となるのです。

火鉢やかまどで燃やされて灰となったものは、捨てずに箱に貯めておきます。この灰は、灰買い業者が買取ります。

玄関の外から、声がします。どうやら灰買い業者が来たようです。お千代さんは、貯めてあった灰の箱を取り出し、業者の大きな樽に移します。代わりに現金を受け取りました。灰は農業用の肥やしや、陶磁器の染料などに利用されます。木綿には、ゴミとして捨てられるものがないのです。

日が暮れる頃、生まれ変わった着物を着た女の子が、仕事から帰ってきた平六の膝の上で、嬉しそうに着物を広げて見せています。その横では、女の子のおさがりの着物に包まれた小さな赤子が、お千代さんに抱かれて眠っています。お千代さんの襟元は、女の子とお揃いの布で飾られています。

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