中古マンションの購入は、納得できる物件選びをしたいもの。
不動産会社にすすめられたマンションを内見しても、本当にこの中古物件で大丈夫なのだろうかと不安に思ったことはありませんか。そんな時に役立つ「ホームインスペクター」の存在をご存じでしょうか?
今回は、中古物件購入時の強い味方、ホームインスペクター(住宅診断士)について詳しくご紹介します。
ホームインスペクターを知っていますか?
ホームインスペクターは、住宅の診断(ホームインスペクション)に精通した専門家のことで、住宅全体の劣化状況や欠陥がないか目視でチェックし、メンテナンスや補強すべき箇所や費用に関して第3者的な立場でアドバイスしてくれます。
資格試験があり、合格すると公認ホームインスペクターとして活動することができます。
住宅診断のプロとして、建築・不動産取引・住宅診断方法などにおける一定以上の知識、 また高い倫理観を有することを消費者に明示するために、2009年より資格試験を実施し、その合格者が公認ホームインスペクターとして全国で活躍しています。
(抜粋:ホームインスペークターズ協会サイトより)
住宅診断(ホームインスペクション)を取り入れるメリット
住宅を購入する人にとって、住宅診断をおこなうと以下のようなメリットがあります。
・購入予定物件がどれくらい劣化しているか、補修すべき場所はあるかなど事前に把握することができる。
・専門家による適切なアドバイスを受けることができ、住宅の補修する場合の計画を立てることができる
・購入後に発生するトラブルを未然に防ぐことができる
・ホームインスペクション済みという付加価値を得ることができ、数年後に修繕したり、売り出したりするときの参考資料になる
中古マンションの場合、ホームインスペクターはどこを診断してくれるの?
ホームインスペークターに診断を依頼することで、リフォームやリノベーションの可能性や注意点を把握したり、マンションの共有部分に関するアドバイスをもらえることができます。
ホームインスペクターが診断する項目には、以下のような内容があります。
※診断項目の一例
・室内の壁面
室内の壁紙やフローリング、柱など、カビが生えていないか、壁紙ははがれていないか、シミの跡がないかなどを確認します。
・床
目視では、床を歩いたときに沈む箇所がないか、床鳴りや軋みがないかなどを確認します。
目視以外ではオートレーザーなどの機材を使って、床や壁が傾いていないかを確認します。
・バルコニー、テラス
バルコニーはコンクリートの床部分の防水層がきちんと機能しているか、床の沈みや腐食はないか、異物詰まりがないか、鉄製の手すり部分では錆びやぐらつきないかなどを確認します。
・天井裏
コンクリート表面の割れや腐食、湿気具合などを確認します。
・設備
排水管、給湯器から水が漏れた跡がないか、排水管の詰まりや換気設備の動作・排気量、火災装置気の有無などを確認します。
気になる費用はどのくらい?
通常は目視による診断がほとんどですが、機材を使って詳しく診断したり、耐震診断をおこなうメニューもあります。
担当するホームインスペクターにもよりますが、目視によって診断する場合は、5~6万円前後、機材を使って診断する場合は、10万円以上かかることもあります。
ホームインスペークターは、NPO法人ホームインスペークターズ協会から探すことができます。
安心して住み続けられる中古マンションを購入するために
ホームインスペクターは、中古マンションを購入する際の強い味方です。最初は低価格でマンションを購入できると思っていた人も、ホームインスペクションをおこなって改修費用が高くついたということがあるようですが、安心して住めるに越したことはありません。中古マンションの購入の際には、ホームインスペクターに依頼をしてみてはいかがでしょうか。