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個人事業主の住宅ローン

2017/04/28

住宅ローンは個人事業主(自営業・フリーランス)でも審査に通る。確定申告前に要チェック

個人事業主の住宅ローン

住宅ローンの審査で何より重視されるのは「安定性」と「継続性」です。サラリーマンや公務員と比べると個人事業主(個人事業主・フリーランス)は安定性・継続性が低いと判断されるため、住宅ローンを借りるのが難しいと言われています。しかし、いくつかのポイントを押さえれば個人事業主でも住宅ローンを借りることができます。どんなことに気を付ければよいのでしょうか?

目次

 

個人事業主の強い味方「フラット35」

個人事業主でも比較的審査に通りやすいのがフラット35という住宅ローンです。
フラット35は住宅金融支援機構が融資する住宅ローンで、一般的な銀行のローンよりも審査の面で個人事業主に優しいポイントが3つあります。

 

前年年収(所得)と借入金額のバランスがよければOK

住宅ローンの審査は、先に述べたように「安定性」や「継続性」が重視されます。毎月定期収入があるサラリーマンや公務員と比べて、個人事業主はご自身ひとりが営業できない状態になると収入がゼロになる可能性もあります。ですから個人事業主が銀行の住宅ローン審査において「安定性あり」という判定を受けることは非常に難易度が高いのです。
しかしフラット35は、前年の年収(所得)と借入のバランスが適切であれば審査が通る可能性があります。営業状況等はさほど重要なポイントにはなりませんので、個人事業主であってもご自身の年収に適した借入金額であればよいのです。

 

開業して1年未満でも申込可能

住宅ローンの申し込みにあたっては多くの銀行では3年ないし2年以上の事業歴が必要になります。(必要な事業歴の基準は、銀行により異なります)
しかしフラット35は1期目の確定申告が完了していれば申し込むことができます。つまり開業して間もない方でも、最短で開業した翌年の4月には申込ができるということです。
せっかく一生懸命家探しをしたのに、確定申告がまだまだ先で売買契約が結べないということのないように、ここはしっかり押さえておきましょう。

 

事業歴が1年未満の場合、365日計算した割り戻し年収で審査

1期目の確定申告が完了していれば審査可能なフラット35ですが、1期目は1月1日に開業しない限りは営業期間が1年未満になります。このままではどうしても通常年より年収(所得)が少ない計算になってしまいます。
そんな時でもフラット35なら、営業日数を365日に割り戻した年収(所得)を算出して審査してくれるのです。
例えば7月に開業して半年しか営業せずに1期目の確定申告をした方は、確定申告に記載された倍の所得金額で審査できるのです。

 

どうしても銀行の住宅ローンを選びたい人は、取引銀行の住宅ローン

このように審査内容が明確で個人事業主にも大変おススメなフラット35ですが、どうしても銀行の住宅ローンを借りたいと思っている方も中にはいるでしょう。銀行の住宅ローンは個人事業主にとって厳しい審査になるケースがほとんどですが、取引銀行であれば以下のメリットがあります。

 

これまでの取引実績や信用を評価した審査をしてくれる可能性がある

取引銀行、特に事業性の借り入れをしている銀行と良好な取引関係が築けているでしょうか?取引銀行であればこれまでの実績を加点してくれる可能性が高いため他の銀行よりも審査が通りやすく、また好条件で借りられる可能性があります。

 

事業性の借入についての理解が高い

後述で詳しく解説しますが、個人事業主が本人名義で事業性の借入をしている場合は住宅ローンの審査は厳しくなります。しかし取引銀行であれば、既存の借り入れはあくまでも事業のために融資されたものであることをよく理解してくれています。ですから、他の銀行よりも実態を考慮した審査をしてくれるでしょう。

 

住宅購入希望の個人事業主が気をつけるべき事例

前半では個人事業主におススメな住宅ローンとその理由を紹介してきました。次は、どの住宅ローンを借りる場合であっても個人事業主が注意しておくべきポイントをケーズごとに解説します。

 

赤字計上や利益を圧縮しているケース

節税対策のために赤字申告をしていたり、利益を少なく申告したりしている方もいるのではないでしょうか。銀行でもフラット35でも、住宅ローン審査において個人事業主が提出を求められる年収証明書類は主に「確定申告書」と「納税証明書」です。確定申告書に記載されている「所得」欄の金額が、審査に使われる年収です。

銀行の住宅ローンを申し込む場合、過去数年間で所得に大きな変動があったり書類を提出する期間内に赤字があったりすると、審査はかなり厳しくなるでしょう。それは先に述べたように、「安定性」や「継続性」が重視されるからです。所得に大きな変動があるということは安定していないと判断されてしまい、審査が不承認になったり希望金額よりも少ない額しか融資されなかったり(減額承認と言います。)します。

フラット35は前年の年収(所得)と借入金額のバランスを見て返済可能な金額かを審査します。ですから、前年年収(所得)が赤字であったり非常に少ない金額だったりすると、残念ながらローンの審査は通りません。
しかし銀行と異なり、前年と前々年の所得に大きな開きがあっても必ずしも審査が通らないわけではないようです。ただし、その乖離理由について追加質問される可能性はありますから、理由を整理しておく必要はあります。

実際の生活レベルは高水準であったとしても、赤字や少ない所得で申告してしまっている以上はその所得で審査されます。家を買いたいと思っている個人事業主の方は、安易に申告額を減らすことなく実態通りに申告しておきましょう。

<ポイント>
★前年が赤字か所得額が少ない申告の人は、黒字の申告をしてから住宅ローンを申し込みましょう。
★前々年と前年の所得に開きがある人は、フラット35を検討してみましょう。
★家が欲しいと思っている人は、数年単位で計画的に確定申告をしましょう。

 

修正申告しているケース

一度確定申告をした後で、間違いに気付いた際におこなうのが修正申告です。間違いを修正申告することは問題ありませんが、住宅ローン審査を通すために修正申告しようと考えている人は要注意です。

修正申告をしたことがある人はご存知だと思いますが、修正申告をするときは「修正申告書」という書類を作成し申告します。訂正後の所得で住宅ローンの審査をしようとすれば修正申告書を金融機関に提出するため、修正申告をした事実はすぐにバレてしまいます。
そして、修正申告書を提出すれば必ず修正理由についてヒアリングされます。住宅ローン審査のために申告所得を上げ下げするということは認められませんから、どうしても修正申告をする場合には真っ当な修正理由を説明できるようにしておく必要があります。
また、銀行の住宅ローン審査では、書類を提出する2期~3期の平均年収で審査されるケースが多いので、1年修正申告したとしても効果は薄いでしょう。

また、たとえ修正申告をして所得を増加させたとしても、必ず住宅ローン審査が通る訳ではありません。その他の理由や総合的判断で審査に落とされる可能性は十分にあります。修正申告をした挙句に住宅ローン審査が通らなかったら、家が買えないだけでなく追徴課税というダブルパンチを食らうことになりますので、十分注意しましょう。

<ポイント>
★あとから所得額を増加させる修正申告をすればよいという安易な考えは捨てましょう。
★修正申告をした場合は、修正理由について慎重に考えておきましょう。

 

納税を延滞したことがあるケース

ローンの審査では、クレジットカードやその他借入の支払い遅れがないか「個人信用情報」をチェックされることをご存知の方も多いと思います。では、税金の支払い遅れはどうでしょうか。実は個人事業主の場合、納税の延滞も注意が必要なのです。

税金の支払い遅れくらいと甘く見てはいけません。万が一返済不能に陥った場合は、金融機関の返済よりも先に滞納税が回収されることになるため金融機関にとっては深刻な問題なのです。ですから、納税延滞をした人には厳しい審査をされると心得ておきましょう。
特に、フラット35は住宅金融支援機構という半官半民の機構が融資する住宅ローンです。税金の支払を遅延する人には厳しいということを覚えておきましょう。

サラリーマンの場合、源泉徴収されていることがほとんどですから納税が遅れるということはまずないでしょう。ですから税金の支払いが遅れて住宅ローンの審査が通らないということはあまり耳にしません。

しかし個人事業主の場合、つい延滞してしまったというケースをよく耳にします。住宅ローン審査には、確定申告書とともに「納税証明書」という書類の提出が求められます。もし納税を延滞していたことがあると「延滞」と記載されてしまう可能性があります。「加算税」や「延滞税」の追加の納付書が来た覚えのある方は、延滞記載されている可能性が高いです。
ですから、書類の提出が求められている期間内に納税を延滞してしまったという人は、審査を申し込む前にあらかじめ金融機関にその旨相談してみると良いでしょう。

<ポイント>
★家を買いたいと思っている人は、税金も期限までにしっかり納めましょう。
★納税延滞のある人は、事前に金融機関に受付可能か確認してみましょう。

 

本人名義の事業性借り入れがあるケース

本人名義で事業に使う物品のリースを組んでいたり事業資金を借りたりしている場合も注意が必要です。法人化している場合、事業に必要な融資であれば会社名義ですが、個人事業主の場合は事業性の融資であっても本人名義になっています。
その場合、事業のための借り入れだとしても、住宅ローン審査においては個人の借り入れとみなされます。つまり、年収に対する年間の借入返済額(返済比率と言います。)が高いと判断されてしまい、住宅ローンの審査が通らないことがあるのです。

このような場合、フラット35なら確定申告書等で事業に使っていることが確認できれば、事業性の借り入れを除いた年間の返済額で返済比率の審査をしてくれるようです。また、その事業性融資を受けている取引銀行であれば、その融資が事業のために使っているものであることをよく理解していますから、こちらも事業性の借り入れを除いた年間の返済額で審査してくれる傾向があるようです。

<ポイント>
★本人名義の事業性の借り入れ(リースを含む)がある人は、それが事業性であることを証明できる書類を添えてフラット35に申し込むか、取引銀行に相談してみましょう。

 

法人化したケース

個人事業主から法人化した場合、たとえ営業実態に大差なかったとしても勤務実態が変わったと見なされるため、法人化してからの事業歴で審査されます。
つまり、個人事業主として3年間営業して昨年法人成りした場合でも、事業歴(勤務年数)は1年未満という扱いになってしまうのです。
銀行の住宅ローンでは法人化してから3年ないし2年の決算書ができてからでないと申し込めませんので、法人化させて間もない方はフラット35を申し込みましょう。
フラット35の審査は、最短で会社から1か月分の給与・報酬を得た後であれば申し込むことが可能です。

<ポイント>
★法人化して3年未満の人は、フラット35に申し込むか、2~3年の事業歴を作ってから銀行の住宅ローンに申し込みましょう。

 

審査要件をクリアしているのに審査が通らないなら・・・

これまで述べてきた特別なケースにも該当せず、思い当たる事情もないのに審査が通らなくてお困りの場合は、まずご自身の与信の状態をチェックしましょう。与信の状態を計る「個人信用情報」は本人が開示請求できます。例えば、貸金業やクレジットカード、割賦販売等の返済の遅れなどが確認できるCICという機関では、インターネット上ですぐにチェックすることができます。気になる方は一度調べてみると良いでしょう。

 

誰も語らない話

与信に問題がなかったのに審査が通らない場合、思い切って不動産会社を変えてみるというのも有効な手段です。不動産会社と住宅ローンは関係ないだろうと思う方もいるでしょう。しかし、金融機関も様々な方法で信用力の審査をしています。金融機関から見て信用力の高い不動産会社で家を買うほうが、住宅ローンの審査においても信頼も厚くなるのが事実です。
同じ物件で同じ条件だったのに、不動産会社によって住宅ローンの金利や事務手数料が変わったというケースもよくあることのなのです。ですから、理由がわからず審査に落ちて悩んでいる方は、思い切って不動産会社を変えてみるのも手でしょう。

<ポイント>
★理由がわからず審査が通らない人は、まずは個人信用情報の開示請求をしてみましょう。
★与信状態も良好なのに審査が通らない人は、思い切って不動産会社を変えてみましょう。

まとめ

以上、個人事業主にオススメの住宅ローンと、個人事業主が住宅ローンを借りるために注意したいポイントについて見てきました。個人事業主が住宅ローンを借りるためには、どのように確定申告するかなど数年単位で計画性をもって取り組むことが重要ですね。
今回紹介したポイントをしっかり押さえて、素敵なお家を手に入れましょう!

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