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2017/02/09

【耐震診断から耐震リフォームまで】我が家の強度は大丈夫?

住宅の耐震性を左右するのは?

住宅の耐震性を左右するのは大きく分けて次の5項目です。

地盤 建物が立っている地盤が軟弱な場合は、その分強固な建物にする必要があります。
重量 建物が重いほうが地震の揺れは大きくなる傾向。建物を軽くすることも耐震性能を高める効果があります。
木造住宅では壁が建物を支えているため、必要な壁の量が決まっており、極端に壁の面積が少ないのは危険です。
床の、ゆがみやねじりに対応する力が弱いと、地震の揺れに耐える力が弱くなります。
接合部分 軸組工法で作られている場合には、梁や柱の接合部分に強度を持たせることが定められています。

地震に弱い家とは?

地震が起こった時に、地面からの影響を大きく受けるのは建物の1階部分です。
そのため、この1階部分の造りが弱くなっていると、建物は倒壊の危機にさらされやすくなります。
ここから、具体的にどんな家が地震に弱いかをご紹介します。

1階の壁面積が少ない家

特に危険なのは、1階の壁の面積が少ない建物。
大きな窓が付いていたり、1階部分が店舗になっていたり、車庫や倉庫などに利用していたりする建物は、地震に弱い家だと言えます。
壁がないと耐震性が非常に低くなってしまうため、1階部分だけ倒壊することが多いのです。

1階と2階の外壁線が違う家

1階と2階の外壁がそろっているほうが構造上安定します。
そのため、下屋が大きく2階の壁の下に壁がないような家や、2階が飛び出しており、その重みを1階部分で支え切れない家は耐震性能が低いと言えます。

一見すると、1階が大きい建物は安定するように思うかもしれませんが、2階の外壁の下に壁がない場合には、家全体に負担がかかってしまうのです。

 

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軟弱な地盤に建っている建物

また残念ながら、日本中に軟弱な地盤があります。
中でも都市部に多いので、都市開発が進んでいる地域でも油断してはいけません。
建築基準法では、地盤が軟弱だと地震のときの揺れが大きくなるため、壁の量を通常の5割増しにするように決められています。

吹き抜けの家

他にも、大きな吹き抜けがある家も注意が必要。
床面積が不足していると、水平方向の揺れに弱い場合があるためです。

1981年以前に建てられた家

耐震基準は1924年につくられてから、何度か改正をしていますが、1981年改正の基準で建てられた家は、阪神淡路大震災(1995年に発生)でも倒壊が少なかったと言われています。

次の項目で詳しく解説しますが、1981年以前に建てられた家は特に、耐震性能が低い可能性があります。
また、築年数が立っていなくても、土台や柱が老朽化・劣化している場合も、建物強度に不安があると言えるので、悪化してしまう前に早めに対策しておきましょう。

最新の耐震基準

関東大震災の翌年にあたる1924年に施行された耐震基準は、これまでに何度か改正を重ねながら今に至っています。
2000年の改正では、一戸建ての基礎は地盤の強弱に合わせて作るというルールが決められ、まず地盤調査を行うことが義務付けられました。

また、柱や梁などに補強金物を使用すること、建物を強化するために必要な壁量を計算することも、最新の耐震基準に含まれています。
すでに築年数がたっている家に関しては、特に耐震基準が大きく改正された1981年6月よりも前に建てられた場合は、大規模な耐震リフォームを必要とする可能性があります。

 

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耐震診断をするには

耐震診断は、まずは、その建物の元設計、元施工会社に相談・依頼するのが基本とされていますが、それが難しい場合もあります。
その際は、専門の機関やリフォーム会社、ハウスメーカーなどで行っているので利用すると良いでしょう。
診断では専門家による詳しい現地調査や、図面を基にした耐震性の計算などが行われ、耐震基準を満たすために必要な施工内容などを教えてもらうことができます。

耐震診断にかかる費用

耐震診断の費用は、規模にもよりますが木造住宅の場合、概ね20万円~40万円。
鉄筋コンクリート造で延床面積が1,000㎡~3,000㎡の建物なら、概ね約1,000円/㎡~約2,500円/㎡です。

ただし、図面や検済証の有無、地域によって異なります。
耐震診断の依頼をする前に、まずは業者に概算の確認をしてみてください。

ただ、巨大地震が起こる危険性が高いと懸念されている昨今、日本政府は住宅の耐震性強化により力を入れてきています。
特に、旧・耐震基準の木造住宅を対象として、耐震診断の費用の無料化を実施している自治体も増えてきたので、居住地の自治体に一度聞いてみることをおすすめします。

事前に簡易的な耐震チェックもできるので、やってみてもいいかもしれません。
http://www.re-form.co.jp/kamei/taishin/shindan/index.html

耐震診断の補助金制度

また、ほとんどの自治体では耐震診断や補強工事に対する補助金を支給しています。

たとえば、東京都千代田区の場合、基準は以下のようになります。

【対象となる建物】
・木造以外の建築物
・建築基準法に適合している建築物
・昭和56年5月31日以前の建物
・事務所、店舗等の業務用建築物にあっては、中小企業者が所有する建築物

【助成金の内容】
・耐震診断費用の2分の1(上限200万円)
・耐震診断費用の5分の4(上限400万円)※緊急輸送道路沿いの建物の場合

具体的な金額や助成対象は、自治体によって異なります。
各自治体によって、補助される金額は費用の2/3以内であったり、9/10以内であったりと、実にさまざまです。
なお、助成をうけるためには、事前申請が必須で、申請前に業者と契約をした場合には対象とならないので注意してください。

前述の通り、そもそも耐震診断が無償でできる区域もあるので、まずは各自治体に問い合わせるようにしましょう。

 

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耐震リフォームの方法

耐震診断の結果、建物の強度不足が指摘された場合は、必要に応じた耐震リフォームを行いましょう。
建物の状況によって変わりますが、基本的には基礎や土台・壁の補強です。具体的には、主に下記のような工事になります。

基礎の補強

築古物件の中には、基礎に鉄筋コンクリートが入っていない場合もあります。
そのため、コンクリートを増し打ちしたりして強度を補強します。

床の補強

床面の補強は、柱と柱の間にブレースをつけ、床の剛性(ゆがみやねじりに対応する力)を改善する工事をします。

接合部・足元の補強

柱の固定が弱い場合に、柱が引き抜けないよう金属で固定します。
土台と基礎をとめるアンカーボルトがない場合にはこれを取り付ける工事も必要になります。
接合部にも同様の工事が必要です。

傷んだ部材の補修

湿気やシロアリによって、土台が腐食している場合もあります。
その場合には、傷んだ部分のみを交換のうえ、防蟻処理を施します。

軽量な屋根にする

壁や土台を強化するだけではなく、屋根をリフォームすることも耐震強化になります。
屋根の素材を、瓦から金属ルーフに変更して、軽量化することで、住宅にかかる負担を軽減して、地震の時の揺れを小さくします。

外から壁を補強

古い木造住宅では筋交いが無いことも多いです。
そのため、柱と柱の間にブレースやフレームをかけ、壁の耐震力を高めます。
壁の耐震補強をする場合、最も確実なのは、外壁を撤去し、外から補強する方法です。
土台・柱・筋交いなどのすべての状態を把握し、施工できるためです。
しかし、施工費用が最も高い方法でもあります。

中から壁や梁を補強

内壁を撤去し、中から補強する方法もあります。
周囲に住居が多い場合などにおすすめです。
外側からの工事よりも難しくはなりますが、外壁を撤去する場合と同じく、住居内の状態を確認しながら施工できます。
外壁を撤去する場合ほどではありませんが、予算はそれなりに必要になります。

住みながらできる壁補強

壁自体を撤去することはせず、外から鉄筋ブレースなどで補強するケースもあります。
容易な方法で、住居に住みながらでも施工ができるので手頃なリフォームです。
一方で、住居の内部に関してはわからないというデメリットもあります。

 

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耐震リフォームの費用相場

耐震リフォームの際にかかる費用は、工事内容によって25~200万円程度と金額にかなりの差があるため一概には言えませんが、平均で120~150万円で行われる傾向があるようです。
なお、しっかり調査をする業者は、その場で金額をすぐに提示するようなことはまずありません。
よく調査もせずに耐震改修を勧めてくる悪質な訪問販売には、くれぐれも注意してください。

予算に合わせた耐震リフォームの内容は以下の通りです。

【耐震リフォーム費用25万円】

筋交いや接続用金具を壁1間(182cm)に取り付けるリフォームは、25万円程度の工事費で可能です。
この金額には、木材や壁紙などといった壁の補修用の材料費も含まれます。

【耐震リフォーム費用40万円】

耐震金具を、土台や柱・筋交いに取り付ける補強工事は、設置場所や役割によって値段が異なるため、相場が変動しやすいです。
そのため、100万円以上の金額提示をする悪徳業者が多いので用心してください。
目安として、1回のリフォームにおいて10個の金具を使用するとき、40万円位の費用と考えておきましょう。

【耐震リフォーム費用50万円】

外壁に補強材(ブレース)を取り付ける場合、内装材を取り除く必要がなく工期が短いので、50万円程度の施工費で行えます。
金属ブレースが丸見えになってしまうので、できれば外からは見えにくい場所に設置するのが理想です。

【耐震リフォーム費用65万円】

家の外壁材をはがして、柱や土台に耐震パネルを設置し、さらに新しい外壁材を被せるリフォームです。
外からの施工なので、工事期間も長くかかりません。
柱と土台の結合が強化されるため、揺れに強い家になります。

【耐震リフォーム費用120万円】

屋根材を軽量な金属系のものに葺き替えるリフォームは人気が高まりつつありますが、施工の際に足場を組む手間などがあるため、リフォーム費は100万円以上かかります。

予算内で耐震リフォームしたいときは優先順位を

しかし、すべてを補強しようとするとリフォーム費用がかかってしまいますよね。
耐震化リフォームをする上で、優先度が高い工事だけに限定するだけでもかなり違います。
予算と相談しながら耐震リフォームをしたいときには、以下の工事を優先的に行いましょう。

【優先度が高い耐震リフォーム】

・筋交いや面材による壁の補強
・耐震金具による土台、柱などの補強
・外壁や基礎部分のひび割れの補修
・土瓦屋根を葺き替え、軽量化

また、土台や柱に劣化・腐食している箇所があれば、早急に交換・補強するようにしてください。

 

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耐震リフォームの補助金制度

耐震リフォームにかかる費用には、耐震診断と同様に、自治体から補助金が出る場合があります。

たとえば、東京都千代田区の場合、基準は以下のようになります。

【木造住宅】
高齢者が居住している場合は、木造住宅でも助成の対象となり、また平成24年〜27年の間は、昭和56年5月31日以前の耐震基準により建てられた建物は高齢者がいなくても対象となります。

<対象>
昭和56年5月31日以前の旧耐震基準により設計・建築され、以下に掲げる世帯が居住している木造住宅
・65歳以上の高齢者のみの世帯(75歳以上の高齢者のみの世帯を除き、所得制限があります)
・要介護3以上の方を含む世帯
・重度心身障害者(身体障害者手帳1~2級、愛の手帳1~2度)を含む世帯
・精神障害者(精神障害者保健福祉手帳1級または2級)を含む世帯

<助成内容>
・120万円を上限とし、耐震改修に使用した費用

【木造住宅以外】
・耐震改修費用の23%(上限150万円)
・耐震改修費用の3分の2(上限300万円)※緊急輸送道路沿いの場合

【マンション】
<対象>
・国または地方公共団体以外の所有のもの
・木造以外のもの
・原則として建築基準法に適合しているもの
・その他、区長が特に認めるもの

<助成内容>
・耐震改修費用の23%(上限1億1,201万円)
・耐震改修費用の3分の2(上限2億4,350万円)※緊急輸送道路沿いの場合

どのような工事にどの程度の補助金が支給されるのかは自治体によって様々です。
補助金の上限もバラバラですが、最大で300万円というところもあるので、問い合わせをしてみる価値はあるでしょう。

耐震・制震・免震の違い

ここまでは耐震リフォームについてご紹介してきましたが、実は建物の地震対策には「耐震」・「制震」・「免震」の3つの対策法があります。
「耐震」は先ほど述べたように、柱・梁・壁などを補強して揺れに備える対策のことを差します。
大地震がきても倒壊しないことを大前提として行う対策ですが、建物が地面と強固に密着しているため、揺れがそのまま建物に伝わってしまうというデメリットを持っています。

「制震」は、ダンパーという部材を設置して揺れを吸収する対策法のことを言います。
建物の揺れ方は「耐震」とそれほど変わりませんが、建物の損傷を抑えられるというメリットがあります。

そして「免震」は、建物と地面の間に免震装置を設置する対策法です。
建物と地面が離れているため、揺れによる影響を大幅に軽減できる方法として注目されています。

古い家でもしっかりとした耐震対策を行うことで、大きな地震に備えることは可能です。
まずは信頼できる専門家に相談し、適切な対処法を教えてもらうと安心ですね。

 

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更新日:2017年2月9日

転載元:リショップナビ

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