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地震保険

2017/02/03

マイホーム購入は災害リスクが不安?地震保険でどこまでカバーできるのかを専門家に聞いてみた

地震保険

火災や地震・津波、噴火、さらには豪雨による洪水や土砂崩れなど、いまや全国各地で災害が起きています。もしかしたら家を購入したくても、災害リスクを考えて踏み止まっている人もいるのではないでしょうか?

以下のアンケートでも、マイホーム購入を検討している人の多くが災害リスクを気にしており、また、災害が不安なために一生賃貸という選択をする人が多いことがわかります。

そこで今回は、災害保険の専門家である株式会社アセットリンクマネジメンツの赤井 雅さんと、保険申請のセカンドオピニオンであるエムライフコンサルティングの小山 義幸さんに、災害リスクは保険によってどこまでカバーできるのかを聞いてみました。

災害リスクに備えるなら、火災保険と地震保険に加入を

災害による住宅の損害を補償してくれるのは「火災保険」と「地震保険」です。

火災保険

その名の通り、火事で住宅が損害を受けてしまったときに補償してくれる保険です。
お隣の家から火が移って住宅が焼けたとしても、その家の火災保険では自宅の補償は受けられませんので注意が必要です。
火災保険は「火災」保険というネーミングがついていますが、実は火災だけでなく、落雷、爆発、さらに風災、ひょう災、雪災、豪雨などの水災、盗難や空き巣なども対象になっています。
例えば、雨を流す役割を果たす「雨樋」は、雪の重みや強い風により変形し、しっかりと雨水が流れなくなってしまうことがあります。こういう場合も、損傷によっては火災保険を適用して修繕することが可能です。また、敷地内のカーポートなども対象になる場合があるので、加入時にしっかりと補償内容を確認することが大切です。

地震保険

地震や津波・噴火、それらを原因とする火災、損壊、埋没または流出などによる住宅の損害を補償してくれる保険です。ただし地震保険単体では契約できず、火災保険とセットでしか加入できません。

火災保険、地震保険ともに「建物」ではなく「家財」にも補償がつけられます。たとえば、それほど大きくない地震で建物は崩壊しなかったとしても、食器類が割れたりパソコンやテレビが壊れたりと家財は被害を受けやすいです。できれば家財の補償も入っておくのが望ましいでしょう。

<ワンポイント!>
地震は、建物の構造や、建物を建てる「地盤」の強さなどにより、建物への影響が変わってきます。
場所によっては、震度4程度でも損傷が発生する場合が意外と多くあるそうです。
例えば、天井に軽い亀裂が発生するなど致命傷にならず、見た目を我慢すればすむ程度の損傷も「一部損」として地震保険の対象になることがあります。

火災保険も地震保険も、保険加入者が思っているよりもずっとずっと広く補償してくれています。
実際、実務の中で、お手伝いをさせていただく方の90%以上の方が、「え?これも対象なの!?」と驚くと小山さんはおっしゃっていました。
夢のマイホームを購入する際はどうしても住宅の方にばかり気がいってしまいますが、その大切な財産を守ってくれる保険。しっかりと保証内容を確認すること、「保険を売ること」ではなく「保険の出し方」までしっかりアドバイスしてくれる、FPなどのアドバイザーを持つのがよいようです。

火災保険・地震保険の保険料は?

火災保険・地震保険ともに、保険料は保険金額や保険対象である建物の構造、所在地により算出されます。また長期契約をすれば安くなったり、物件の条件によっては安くなったりと様々な割引制度があります。インターネットには、保険料を試算できるサイトがいくつかあります。一度、試してみてはいかがでしょうか。
こちらのサイトがお勧めです。

三井住友海上保険
http://www.ms-ins.com/personal/kasai/jishin/example.html

ちなみに地震保険は、政府と保険会社が共同で運営している保険なので、どの保険会社から加入しても補償内容や保険料は一律です。仮に保険会社が破綻しても補償されます。2017年1月から保険料率が改定されています。

火災保険・地震保険の建物の補償内容は?

では、どのような損害であれば、補償対象になるでしょうか。

火災保険

火災保険は、実際に発生した損害分だけ補償を受けられます。ただし、延べ面積の80%以上が焼失または流出した場合は全損とみなされます。また風災、ひょう災、雪災による損害は、損害の額が20万円以上の場合にならないと保険金が支払われない、というプランも多く見受けられるので注意が必要です。
商品によっては自然災害以外でも、「不測かつ突発的な事故」として、掃除中に誤って割ってしまった窓や、子どものいたずらで倒れたテレビの修理費なども補償されるプランもあります。

地震保険

地震保険は、建物の損害程度(全損・大半損・小半損・一部損)により支払われる保険金が決まります。一部損以下の判定であった場合、保険金は支払われません。また地震保険の保険金額は、火災保険の保険金額の30%~50%の範囲内で、建物は5,000万円、家財は1,000万円が限度です。
※2017年1月から保険料率が改定により、補償内容や損害の認定区分が変更になりました。

・全損した場合、地震保険金額の100%。
・大半損した場合、地震保険金額の60%
・小半損した場合、地震保険金額の30%
・一部損した場合、地震保険金額5%

※判断の認定基準
1.主要構造部(軸組、基礎、屋根、外壁など)の損害額
2.焼失または流出した床面積
3.床上浸水

全損:1.時価の50%以上、2.延床面積の70%以上
大半損:1.時価の40%以上50%未満、2.延床面積の50%以上70%未満
小半損:1.時価の20%以上40%未満、2.延床面積の20%以上50%未満
一部損:1.時価の3%以上20%未満、3.建物が床上浸水または地盤面より45cmを超える浸水を受け損害が生じた場合で、当該建物が全損・半損・一部損に至らないとき

判定は、損害調査員や損害保険鑑定人によって行われます。調査結果に疑問を感じたら、保険会社に再調査を依頼してみましょう。

様々な事例別に見る補償内容

では実際には、どういった事例でどういった補償を受けられるのでしょうか。
6つの事例で見てみましょう。

事例1

Q:地震で家が傾いたり、地盤が沈下したりしたら保険金はもらえるの?
A:建物に大きな損害がなくても、保険金の支払いの対象になります。たとえば、傾斜が1度を超える場合や、建物の沈下が30cmを超えたときは、全損と認定されます。

事例2

Q:余震で被害が拡大した場合は、追加で保険金はもらえるの?
A:72時間以内に生じた2つ以上の地震は、一括して1回の地震とみなされます。それ以降に余震が起きた場合は、あらためて被害状況を調査してもらいます。新たに判定された損害レベルが当初のレベルを超えた場合は、保険金が追加して支払われます。

事例3

Q:地震で隣の家が倒れてきて、家が損壊したら保険金はもらえるの?
A:上記にある判定の認定基準の損害があれば、保険金が支払われます。

事例4

Q:地震が原因で火災になったら、どちらの保険が適用されるの?
A:地震保険が適用されます。また、大地震後に暴動や略奪などがおこり、放火されたとしても火災保険しかなかった場合はおりません。

事例5

Q:保険金で住宅を直せたとしても、一時的にホテルや賃貸に住まなくてはいけないとき、保険金が出るの?
A:そういった一時金のために、火災保険には「費用保険金」というものがあります。これは保険会社によって補償内容が異なります。

事例6

Q:火災を起こしてしまい近隣が延焼してしまった時、賠償する必要はないの?
A:失火責任法では故意や重過失のある場合を除き、賠償責任は負わなくてよいことになっています。ただ、被害のあった家の火災保険では足りなかった時、それを加害側が補てんしてあげる補償として、「類焼損害補償」という特約も用意されています。

むしろ保険金が支払われないケース

  • 故意もしくは重大な過失または法令違反による事故
  • 戦争、内乱などによる損害
  • 地震等が発生した翌日から起算して10日を経過した後に生じた損害
  • 門、塀、または垣のみの損害など、主要構造部に該当しない部分のみの損害
  • 経年劣化による滅失・破損

適正な保険に加入すれば、あまり心配することはない!

今回は主に建物の補償について紹介しましたが、このように災害リスクの大半は、保険でカバーできます。災害リスクを懸念して家を買うのを我慢するのではなく、災害リスクを考慮して適正な保険に加入するのがいいようです。

ただ重要なのは保険に入ることではなく、保険を上手に使うこと。
火災保険も地震保険も「自己申告」で、致命的な損傷でなくても保険が下りる場合があるので、大雪が振った後、台風後、震度3〜4以上の地震の後など、損傷がないかしっかりと確認をする習慣をつけておくことで、保険を有効活用することができます。

▼災害リスクについてはこちらの記事も参考になります▼

今回お話を伺った二方

今回は、災害保険に詳しいお二方にお話を伺いました。
保険に迷ったら気軽に相談してみましょう!

株式会社アセットリンクマネジメンツ
取締役 赤井 雅(あかい まさし)
大手不動産会社、外資系生保会社で勤務後、独立系FP会社設立に参画。
独自の視点と情報収集に基づく、「銀行が教えない」住宅ローンセミナーは、内容もわかりやすく好評。
講演多数。福島県出身。趣味は料理と日本酒飲み比べ。
住宅ローンの相談はこちらから

エムライフコンサルティング
代表 小山義幸(おやまよしゆき)
日本最大級の不動産ポータルサイト運営会社にて、不動産会社向けのコンサルタントとして従事。
2014年10月に独立し、企業の発展を支援するエムライフコンサルティングを設立。
主に不動産領域・不動産オーナー向けの支援を行う傍ら、保険申請を専門とした保険申請セカンドオピニオンとしても活動。

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